「好きなことを仕事にしたい。」
子供の頃からそう思って生きてきました。
伝説の漫画「スラムダンク」の影響で
中1でバスケットボールをはじめて、
「バスケで飯が食いたい。」と本気で思いました。
朝は、6時台に起きて、練習してから、登校。
昼間の授業は基本的に寝るためにあてて、笑
部活の時間は全力で練習に励み、帰ってからまた家で練習。
じぶんの中では、もうギリギリなくらい死ぬほど練習していました。
でも、市内では優勝できても、県大会に出ると、ほとんど勝てない。
少し大きな世界には、僕より大きくて早くて上手い人ばかりでした。
高校でも大学でもバスケットを続けましたが、
いつしか、その夢をあきらめてしまいました。
大学に入ったぼくに、新たな夢ができました。
「歌が好きだ。歌で飯を食いたい。」
友達と一緒に大阪の路上で歌い始めました。
当時は、ゆずが大ブレイクして、コブクロもブレイクしはじめたくらいの時、
路上ミュージシャンがゴロゴロいました。
路上で歌っていると、他のミュージシャンの歌声が嫌でも聞こえてきます。
「う、、、うまい。」
歌も演奏も自分たちより、うまい人ばかりでした。
自分たちから見たら、プロのようなレベルにみえました。
「いや、でも続ければ、なんとかなるはずだ。」と淡い期待をして、うたい続けました。
毎週金曜日、大学の友達がみんな飲み会へと繰り出す中、ぼくたちは、路上でうたい続けました。
雨の日も雪の日も、それを、2年ほど続けました。
しかし、、、、じぶんよりうまいあの人たちですら、好きなことで生活できていません。
まったく先が見えない。
結局、この夢もあきらめてしまいました。
「そうか。認めたくないけど、好きなことを仕事にできるのってほんの一握りの人なのかもな。」
大学卒業後は、サラリーマンとして働き始め、「好きなことを仕事にすること」を脇に追いやるようになりました。
そんな僕に、2009年、衝撃の出会いがやってきます。
プロミュージシャン「森源太」との出会いです。
「この人は、歌うたいとして生活してる人だよ。」と友達から紹介してもらいました。
「うわーーー!!!すごい!!!この人は歌を仕事にしてるんだ!!」
とすごく感動し衝撃を受けました。
何しろ、歌を仕事にしている人に生で出会うのは、はじめてだったんです。
「やばいぞ!この人のうた、きっとやばい!!!」
テンションがガンガンあがりました!
しかし、それは衝撃の序章に過ぎませんでした。
その後、はじまった彼のライブで彼の歌声を聴いたぼくは、さらなる衝撃を受けます。
「お。。。
おいおい!!!!
あんまりうまくないぞ!!!!」
(本人に失礼だな。笑)
路上で2年歌ったぼくは、耳だけは肥えてましたから、
じぶんはまったくうまくなかったけど、どんな人がうまいかはわかります。
なんと、、、歌で生活している源ちゃんは、、、、
あんまりうまくなかったんです。笑
「え?あんなにうまい人たちが好きなことを仕事にできなかったのに、
この源ちゃんは好きなことを仕事にしているぞ。」
心の中に「?」がとびまくりました。
その謎は、源ちゃんのライブで解けました。
源ちゃんは、ライブのMCの中でこんな話をしてくれました。
「オイも最初は食えんかったとよ。
でも、行き詰まっていたときに、ある人に言われたとよ。
“おまえ本気で音楽で飯食いたんやったら、音楽だけでお金をもらえ!!!
バイトとか絶対にするな!!!
困ったときは俺がなんとかしたるから、音楽だけでやってみろ!!!”って。
そのときに、
音楽だけで食うていく。
他のことではお金もらわん。って決めたとよ。
それから、音楽だけで食べていけるようになったとよ。」
源ちゃんは、それから12年間、今もずっと歌だけで食べています。
奥さんも子供も歌だけで養っています。
もう。わかりましたよね。
そう。
好きなことを仕事にする最短距離は、
「今すぐ好きなことを仕事にしてしまうこと。」
です。
長年ずっと、好きなことを仕事にできなかったぼくも、2011年に独立。
好きなことを好きなときにしながらおかげさまで5年間、生活させてもらってます。
ありがたいことに、去年は、夫婦での世界一周もさせてもらいました。
これからも、好きなことをして豊かに暮らしていきます。
いま、振り変えると、源ちゃんと出会ったおかげだなぁ。
「上手いかどうかじゃなく、やるかやらないか。」
源ちゃんを見て、大きなブロックが外れた気がします。
源ちゃん、いつもたくさんの勇気をありがとう。
ちなみに、今の源ちゃんは、とってもとっても上手です。
(ここ、ちゃんと言っておかないとね。笑)
技術や能力ってあとからついてくるんです。
まずは、技術や才能うんぬんより、じぶんの覚悟だけなんですね。
にっくん。
「森源太HP」
「森源太の歌」↓