事件はバリ島の食堂で起こった。
日本人ガイドの”のぶさん”とビールを飲みながら、バリ人のおばちゃんにお昼ゴハンに『手羽先』てきなものを注文したそのときだった。バリのおばちゃんはこう言ったのだ。
『あ、わたし、ちょっと家に帰ってくるから少し待っててね。戻ってきたら創るから。』
え???えええーーーーーーーー!!!!!
ぼくたちのゴハンはあなたの用事の後回しーーー!!!笑
日本のレストランでは、なかなかありえない発言だ。
さっきビールの注文を取ってくれた30代くらいの女性店員もビールの提供が終わるなり、僕たちのすぐ隣のカウンターで同い年くらいの女性と世間話に花を咲かせている。
これも、日本のレストランでは、なかなかありえない光景だ。
この食堂だけじゃない。バリでは、どこの食堂に行っても、手が空いたらすぐに店員さん同士は、くっちゃべってる。
日本だったら間違いなく怒られるだろう。
でも、ぼくはバリのこういうところが大好きだ。
路上に座っているタクシーなんかの客引きのおっちゃんも、1に世間話。2に客引き。という具合。
ぼくはバリのこういうところが大好きだ。
バリ人のそういうところが面白いなぁと感じて、バリ在住3年の日本人ガイドのぶさんに聞いてみた。
ぼく: 『のぶさん、バリの人ってやたら世間話してますね。店でも路上でも。』
のぶさん:『あぁ。そうですね。バリニーズ(バリ人)にとって、仕事は二の次。
彼らは、できれば仕事したくないんです。
それより、今、のんびりすることが彼らにとっては大事なんです。』
えええーーーーーーーー!!!!!
驚く僕に、のぶさんは続けた。
のぶさん:『ぼくもバリのそういうところが好きでね。ここは今を楽しむ人が多いんです。』
ぼく: 『素敵ですね。』
のぶさん:『日本では年金やら保険や貯金やら、未来のために稼いでる人が多いですね。でもバリではそういうのがないんです。』
ぼく: 『そうなんですか。』
のぶさん:『はい。こっちは所得税とかもないし、生きるのにあまりお金がいりません。
極端な話、食べ物と人とのつながりさえあれば生きていけるんです。
だから、働きたくない人が多いんです。勤勉な人もいますけど、少ないです。笑』
ぼく:『あーなんかいいですね。日本は、未来のために今を生きてる人が多いです。こっちは今のために、今楽しんでる人が多いんですね。』
先日、宇宙の子マサとビーチクリーンをした時にも、ある出来事があった。
ビーチクリーンが佳境にさしかかったとき、ビーチにたくさんのバリ人がやってきて座り込んだのだ。
でも、どうやら、ビーチクリーンをしている僕たちを見ているわけじゃない。
家族連れや友達や恋人と座り込んで、世間話しながら、水平線の方を眺めている。
どうやら、夕日を見に来ているのだ。地元の人たちが、友達や家族と。
そのとき、facebookに投稿した内容がこれ↓
いのちのじかん。 たくさんの人が夕日を待っているけど観光客よりも圧倒的にバリの地元の人たちが多い。 バリの人たちは、夕日を見るために、いのちのじかんをつかう人が多いみたい。 ”じぶんの住んでるところの夕日を家族や友達と見る。 ” そんないのちのじかんの使い方って、 すごく、いいなぁ。 @バリ。
Posted by 大西 伸哉 にっくん on 2016年2月21日
大切な人と夕日を待つ時間。
自然の前でゆったり座り込んで大切な人と話す時間。
ぼくも、取ろうと思えば、取れるのに、あまり、そんな風にいのちのじかんを使ってなかったなぁ。
バリの人たちのそういうところ、すごくいいなぁって感じたんだ。
日本人の方が所得も所有物も多い。
でも、ぼくたちは、
持ってるものや与えられたものをちゃんと味わえてるのだろうか。
ぼくはどうやら、
与えられてるものをちゃんと味わうよりも、
“得たものを失わないようにすること。もしくは、もっと得ること。”
に意識を注いでしまいがちだなぁ。気をぬくと。
バリ人を見習いたいなぁ。
しあわせが足りないのではなく、 しあわせが多すぎて、 両手のひらから、 こぼれ落ちてるのかもしれないなぁ。 ひとつひとつに手を合わせて、 じっくりと味わいながら生きたいね。 @バリ。
Posted by 大西 伸哉 にっくん on 2016年2月21日
というわけで、バリが大好きになった。
一昨日、帰国したんだけど、きっとまた行くと思う。近いうちに。
最後に少し今回のバリの写真達を。
さとちんとおめぐが現地で買った衣装が似合いすぎて素敵すぎた。
にっくん@沖縄
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